小さなお菓子屋の冷凍菓子販売までの道のり③菌検査

今回は菌検査について書きます。

冷凍菓子販売を相談した際に、保健所で販売する菓子の菌の数を検査するよう言われました。
その菌の数によっては販売はできません。

規格基準」(成分規格・保存基準)が定められており、規格基準に不適合な場合は冷凍食品製造販売することは、食品衛生法で禁止されています。罰則2年以下の懲役または200万円以下の罰金。

なので 知らなかった、安易に冷凍したら日持ちするから…
と菌検査を受けずに冷凍販売、常温販売したものを冷凍保存を勧める行為は危険なので販売店さんに確認もしくは注意が必要かもしれません。


前の記事に少し触れましたが、製造から販売までの工程表も保健所に提出します。
注意することは、温度が高い(常温)状態をいかに短くするかが菌の多さが大きく関係してきます。

つまり
・お菓子完成して冷凍庫に入れるまでの時間
・冷凍庫に入れてから完全冷凍するまでに費やす時間
※完全冷凍後も冷凍時間が長すぎると冷凍焼けを起こすことがあるので注意が必要

そして品質を保つために適したお菓子を包む梱包資材(直接食材に触れる袋や外箱等)選びが重要となります。


この点からも余ったものを冷凍する…と耳にすることもありますが、
一旦 常温保管しているお菓子を冷凍するのは、菌の保有数から考えても、とても危険かもしれません。

話を戻します。
具体的に販売する品によって検査する菌の種類と数が決まっており、保健所で確認が必要です。
保存基準で保存方法の指示もあります。

当店の場合は、無加熱摂取冷凍食品(自然解凍で食べれるもの)に該当し、細菌数(生菌数)10万以下/gと大腸菌群の陰性が合格となります。

保健所の過去に収去検査したものには、加熱調理したものであっても大腸菌群陽性や細菌数超過も認められているそうですので、加熱したものであっても安心とはいえません。


当店の検査結果は事前に工程表を作成し、いかに菓子の完成から冷凍庫にいれるまでの時間、冷凍時間、包装し、また冷凍庫に戻すまでの時間の短縮を考えていたので、細菌数(生菌数)10万以下/gの合格点のところ1000にも満たない300以下。大腸菌数陰性と数値結果がよく褒めれ無事合格しました。


検査する機関では他にエネルギー量分析も行いました。
食品表示に記載します。
検査機関は保健所からは指定ありませんので、自分のほうで探すのが一般的のようです。
検査機関ごとに検査料や検査にかかる時間が異なるようですので、販売日を決めている場合は早めの申し込みが良いと思います。長いものは1か月ほどかかりました。

次回は食品表示のことを書きたいと思います。